プラネタリウムテント

withcampのメンバーの猪俣です。

この度ですが面白い物を作ってみました。

『プラネタリウムテント』

最近記事にもなっているので、

ここでは詳しい制作経緯を書きたいと思います。

アウトドアデイジャパン→https://press.outdoorday.jp/other/1347?fbclid=IwAR0zQ12AaJOspSCTJ_246isiad_cJFCU5WkUBUUF0eoYC4ICNTjgbm4Hmko

DIME→https://dime.jp/genre/632152/?fbclid=IwAR2RQel9OtTAqCfkr4A7skrRhFb0DkD5FpOYNHX76m6ArEQ6FxG7miHv9Ik


3年前に『星のソムリエ』になるためにNPO法人小さな天文学者の会関東支部で受講し始

め、受講を始めたのと同時に星のソムリエの活動や

天体望遠鏡メーカー『ビクセン』さんの活動を手伝いをする機会が増えていき、

少しずつですが星のソムリエとして成長していきました。

その活動の中で一般のお客さんに対して、あの圧倒的な天の川を観せる機会がないのが

気になりました。

自分はアウトドアの仕事をやっているので、首都圏に住んでいるのにも関わらず天の川を観る

機会が割とあります。

あの天の川をなかなか観る機会のない人に観せれたらこんな良いことはないだろう!

それこそが星のソムリエの存在意義なのではないか!


そう思ったのですが、

現実はなかなか難しい。

まず天の川を観るには本当に暗い場所に行かなければならず、

都内からだと車で行くにしても片道5時間くらいかかります。

例え計画しても当日の夜が快晴になる保証などない。

なので、直前に中止になってしまう可能性がある。

おまけに月が出ない日もしくは新月の日を狙わねばならず。

さらに言うと天の川の中心は夏に出る。。。


片道5時間かけて現場まで行き、

雨が多い日本の夏の時期に快晴を願い、

月が出ない日を選ぶ。


1年でそんな日何日あるの?

となるわけです。


でも諦めきれない自分は、

『都会に住んでいる人に天の川を見せてあげたい』

このお節介とも言える夢を叶えてみたかった。


そんなことを漠然と考えながら日々を過ごしていると、

2年前にメガスターというプラネタリウムで有名な大平技研さんから、

小型軽量でありながら100万個の星々を投影可能な『メガスタークラス』

が発売されました。

→https://www.megastar.jp/class/

これすごいな。

これがあれば本物じゃないけどいつでもどこでも天の川を観せることができるじゃないか。

価格はかなりお高いけども。。。

あとは投影する場所。

そういやみんなどこで投影するつもりで購入するんだろう。


調べてみると購入者は法人が多く。

ホテルや病院や結婚式場などが中心で投影している場所は、

天井が高めの部屋の中。


多少綺麗には映るかもしれないけど、

建物内は凸凹していて、

プラネタリウムの性能を100パーセント発揮できてないじゃないか。


プラネタリウムは実はカメラを同じくレンズがあってピントがあり、

つまり天井にピントを合わせたら壁も含めて全てその天井と同じ距離ではないとピントがずれ

てしまう。だから公共施設のプラネタリウムは全てドーム型。

投影する場所がドーム型でさらに完全遮光された暗闇があればプラネタリウムの性能を100

パーセント発揮できる。

かといって、メガスタークラスを買ってドーム型の建物を作る人なんていない。


まてよ、

完全遮光のドームテントがあれば投影できるのではと考えたわけです。


まずはテント制作会社に希望に合うドームテントの見積もりを聞いてみると。。。

大体100万〜200万円!!

プラネタリウムも買ってテントも200万円もかかったら事業とはいえ流石に家庭崩壊です笑

そこから少しの方針転換をして、

どうにか既存のドームテントを改造してできないかと考えました。

あらゆるドームテントを見比べ条件に合うのを探しました。


そして見つけたのが、

ロゴスのスペースベース デカゴンコスモス-N

名前にスペースとコスモスが付いていて良かったから選んだわけではありません。

デカゴンの素晴らしさは、

・アウトフレーム構造

・天井高3メートルで直径6メートル

だったこと。

アウトフレーム構造が良いのは投影した時にフレームが邪魔しないこと。

単純ですがこれだけでも観る時の臨場感が変わるのです。

あとは天井高3メートルで直径6メートルですが、中心にプラネタリウムを置いて

丁度全周180度に3メートルの距離が取れること!

なんて素晴らしいのでしょうか。

まるでプラネタリウムの為に作られたようなドームテント。


それからテント構造に詳しい方に相談したり、プラネタリウム業界の方に意見を聞いたりし

て、実現可能かを判断。

時間はかかるかもしれないが改造が可能だと確信。


そこからの行動は早かった気がする。

縫製の得意な友人から工業用ミシンを借りて遮光布も購入。

さらに中古のデカゴンも手に入れることに成功。

さすがに1人では大変なので、友人の星のソムリエさんと一緒に作業に入る。


今年の4月から作業を始めて夏にはできるかな?

なんて思っていた目標は脆くも崩れ去り。

気がついたら秋の10月になっていました。

キャンプは長年やっていてもテントを作るのは当然初めてですから、

直線縫いだけできるとはいえ本当に本当に大変で。。。

もう一回やってくれと言われても絶対にやらないと思う笑。


とにかく完成した『プラネタリウムテント』は、

完全遮光のドームテントであり、フレーム構造であるので風に強く。

さらに防水布なので雨でもプラネタリウムを楽しめるものとなりました。

メガスタークラスを投影しても寝ながら見ればまるで本当の星空と錯覚してしまうほど。


これで自分の夢である。

いつでもどこでも天候に左右されずに天の川を観せることができるモノが出来ました。

今後はこのプラネタリウムテントとメガスタークラスを使用して、

イベントやフェスや教育機関などで投影していきたいと考えており、

さらにその収益の一部で児童養護施設でのボランティア投影を考えていますので、

是非ともこのプラネタリウムテントを一度は見に来てください。












MAGAZINE with camp

「キャンプを文化にすること」を目的とするキャンプクリエイティブユニット「withcamp」 ここでは、私達が思うキャンプの魅力、新しい価値、良さを伝えていきます。

0コメント

  • 1000 / 1000